前回のコスメトーク会議でのお話です。
なおぴょんが「これでちょっと暗めに直そうとおもってるんですけど・・・」って見せてくれた
【自分で出来るヘアカラー】
安上がりでプチプラでも、ドンと色変わりますから。
ま、ゆうらく@化学としては、成分みますね。ほかに摂り得がない・・・。でも、実際には星の数はあろうかというコスメティック成分なんてほとんどわからないものの方が多いんです。じゃあ、いつも偉そうにいろいろ言ってるけど、それホントなの?って思われちゃうかもしれないですね。
大体わからない成分は名前からネットで調べます。で、単一の物質なら構造式を調べるんですね。それを見て、なんとなく油性なのか、水と馴染みそうかとか、酸性かなとか塩基性かなとか整理していくんです。そうすると、だんだんその物質に対する情報が厚くなってきて、自分なりの視点みたいなものができてくるんです。それでいろいろモノ言っています。
でも、このヘアカラーは違います。調べなくても感じるところがありました。
なおぴょん絶句です。
※後に調べてみると、2,6-ジアミノピリジンはEUでは使用が禁止されていました。
このアミノピリジンの構造式は、下のような感じなのですが、
このNが入っている六角形みたいな構造は、とてもとても強くて分解しません。ヘアカラー使った後に余分は捨ててしまうのでしょう。その捨てたのは環境中に放出されていつまでも壊れない。結果として環境中に溜まっていってると思います。NH2っていう部分は壊れるかもしれませんが。NH2がとれてしまった形になったのは、ただのピリジンって言いますが、これまたどくろマークですよ。これをどこかの工場が余ったとか言って川に流したら、多分犯罪になります。家庭から出る少量なら構わない・・・訳がありません。今日のコスメトークはあんま、楽しくないな・・・。すみません。
というわけで、セルフヘアカラーキットをもらったのですが、ドラフトもないところでふたを開けるのも嫌だなあと。でも、一応、少しだけ調べたりしてみました。
このヘアカラーは1剤と2剤を混合して髪の毛にこすりつけて髪を染色するものです。
まず、1剤、2剤それぞれにpH試験紙を触れさせてみました。
塩基性が出ていますが、これは強アンモニア水が入ってますので当然ですね。石鹸でもこのくらいの塩基性が出るものはたくさんあります。
2剤のほうは過酸化水素入りです。酸性を示しました。
1剤と2剤を混合したものを、しばらく放置してみました。色に変化なしです。酸化剤を入れただけで発色するわけではありませんでした。ここからは動画です。
というわけで、卵白=タンパク質を入れたら茶色い色が出てきました。
さて、まとめにはならないですが
化粧品は基本的に体に塗ったり付けるもの
だから安全性には気をつけたいですね。でも、ヘアカラーの世界だけはなんだか別物?っていう感じがします、なぜなんだろう。福島のメルトダウンで出た放射性物質の評価も過小評価と過大評価が入り混じっています。線量という基準ではなくて、量が少なくて線量が小さいとしても【ヒトが濃縮した放射性物質が開放系に出ちゃっている】事に対する評価があの日を境に【問題とはならない】事になってしまったのはどうしてなのかな?それと同じように、ヘアカラーってこれでいいのかな?と強く思いました。
日本はヘアカラーのせいで発がん率が特異的に高い地域ですなんていう事にならないことを祈ります。